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資産と消費財の違い①~テスラの値下げから考える~

  • 2023年2月7日
  • コラム

先日ふとテスラのショールームに行き、モデルYを見てきました。その時は、結構いいなと思ったわけです。(たしか700万円くらいだったと思います)

その後しばらくして、テスラの全車種値下げがニュースで流れました。

普通に考えれば、価格が下がれば購買意欲が上がるはずですが、実際は逆のことを思ったわけです。

まず思ったのが、「いきなり100万円を値下げする車は、買い替えの時にまともな下取り価格がつくの?」です。

その次に思ったのは、「そんなに値下げするなんて、よほど売れないのかな」でした。

結果、値下げによって私の購買意欲は下がってしまいました。

自分でも意外だったのですが、これは私がテスラ車を資産であり、ブランドだと認識していたゆえのことです。(特に意識していなかったのですが)なので、軽自動車の値下げではこうは感じません。単に買いやすくなったなと思うだけです。これが資産と消費財の違いと思います。

これから家を建てようというときに“できるだけ安いものがよい”と考えるか、“できるだけ高いものがよい”と考えるか。

もし、前者であれば、設計事務所はあまり役には立たてないでしょう。コスト効率を追求すれば正解は一つとなるので、アイデアをいれこむ余地がほぼないからです。

逆に、後者であれば、アイデアを通して価格を設定し、説得力を創らなければなりません。例えば、車のブランドでいえば、ベンツとポルシェを自動四輪車という視点から同一と認識する人はおそらくいないでしょう。高いものを作るならば、バリエーションは無限に作れるし、価格も自由に設定できるわけです。

無限のバリエーションから、予算の範囲内でどうやって違うと認識されるものを創るかが、設計事務所の価値となるわけです。